クルーズ１

５月の後半、初めてのクルーズの旅に、アクと出かけました。これからしばらく、旅のあれこれをお伝えしましょう。みやがクルーズの全体像を、アクはトピックスを担当しようと、大雑把に決めました。それぞれ勝手に書くでしょうから、重複したり、印象が異なっていたりするでしょう。その辺の事情も、お楽しみ？いただければと思います。
　また、毎回旅行が終わりますと、アクが写真を、記録はみやが分担して、私家本の旅行記をまとめています。そのための覚え書きの意味もあって、少々饒舌になるかもしれません。長くなりましたら、読み飛ばしてください。

サントリーニ島（クリックして拡大してごらんください。このページに戻るにはブラウザーの「戻る」ボタンをクリックしてください）

　　　１．　まだ日本だよ

今回の旅は、５月１５日の午前中に、関西国際空港を飛び立つことから始まるはずだった。
夏には早いが、バカンスをとろうという旅の目的からすれば、心身ともに気楽な旅がしたい。
新聞の広告で目に留まった旅行社（ニッコウトラベル）の説明会に出席して「お疲れなく、優雅に海の旅」という趣旨が気に入った。ゆったりとするために、関西空港近くのホテルに前泊するというのも悪くない。早々と申し込みを済ませ、期待に胸を膨らませながら、訪れる国々の歴史や地理を調べたり、ギリシャ神話を読み返したり、着々と準備が進んだ。

ところが、全てのお膳立てが整った４月１２日、関西国際空港発の利用予定の便がオーバーブッキングで、団体席の確保が困難になったという連絡があったのだ。往復共に成田国際空港利用に変更という。おまけに、成田空港利用に変更になったために、当日の朝８時半に伊丹空港を発って、乗り継ぎで成田空港を離れるという。

姫路からともなると、ゆったりどころか、朝１番の新幹線を利用しなければならない。
　　「最初から成田発なら、この旅行は申し込まなかったよ。」
と連絡を受けた夜は、アクとみやは気落ちし、憤った。

翌日、アクは旅行社に電話をして、「少なくとも復路だけでも、関西空港着の便にして欲しい。また、前泊を空港近くでするように、手配を考えるべきだ」と、厳重に抗議した。

一度は、今回の旅を取りやめることも思案したが、最終的には、黒海へ行くという今回のクルーズの魅力を再確認し、参加を決めた。結局、往復ともに、成田を利用することになった。

関西方面からの参加者は、１５名。
どうやら、我が家だけではなく、関西参加組から厳しい文句が殺到したらしい。これは、クルーズ半ばの話でわかったのだが・・・。
程なく、伊丹空港近くのホテルか、成田空港近くのホテルで前泊するという二通りの選択が伝えられた。私たちは、成田のホテル日航ウインズ泊とした。

５月１４日（日）午前１０時半、姫路の家を出た。
何日か前、姫路の市内バスに乗ったときに、５月１１日から、伊丹空港まで直通のリムジンバスの運行を始める、という広告をみた。姫路駅前から、１時間に1本ずつ出るという。好都合だ。早速、今回の旅で利用することにした。は、姫路駅前１１時２０分発。開通間もないので、まだ知られていないらしく、乗客は３名。大きなタクシーに乗った気分だった。

１２時半過ぎ、伊丹空港へ着く。１４時３０分の集合時間まで、かなり時間がある。昼食をとり、時間をぶす。やがて、ニッコウトラベルのバッジをつけた人が、集まってきた。これからの旅のお仲間だと、お互いに挨拶を交わす。

１５時３０分、定時に伊丹空港を発った。仲間は７名。関西グループのほかの人たちは、今夜伊丹近くのホテルに泊まる選択をしたのだろう。

１６時３０分、羽田空港着。シャトルバスで、さらに成田のホテルへ向かった。伊丹からは、旅行代理店の職員が、なにかと面倒をみてくれた。参加者の顔触れを眺めると、かなりの高齢で、万事ゆっくりとしている。それに合わせて、親切丁寧な扱いだ。これが、「優雅に、ゆったりと」の謳い文句だったのかと、感心する。

１８時３０分、ホテル着。運転手が「よいしょっと・・・」とかけ声かけて立ち上がったのが、可笑しかった。私たちも、正式の旅は始まっていないのに、お疲れさまの１日だった。チェックインするとすぐに、ホテルのレストランで夕食にした。お仲間は、お互いまだ様子見の感じで、てんでんばらばらの席に座った。食事中に、激しい雨。雷が派手に鳴り響いた。

２１時のニュースで、小渕さんが亡くなったということを知った。

５月１５日（月）。６時半に目覚め、アクはe-mailのチェックをするために、ロビーにおりていった。ｍａｍａｓａｎのmailは、どういうわけだか、文字バケしている。昨日も化けていたから、ｍａｍａｓａｎのパソコンの問題か、と話す。他のmailはちゃんとしていて、日本を発つ日のチェックができた。

予定の集合時間、11時まではゆとりがある。ゆっくり時間を過ごし、ホテルの送迎バスで、成田国際空港へ向かう。途中のゲートでは、空港の警察官がバスに乗り込んで、ひとりひとりのパス
ポートのチェックがあった。相変わらず空港の警備が厳しい。成田空港の建設に関しては、反対派の激しい闘争があった。目下は、滑走路拡張反対で揉めている。

空港に着くと、搭乗予定のアリタリア便の到着が、５時間半遅れているという。掲示板では出発は３時間遅れだ。やれやれの気分だ。

１１時に団体集合。搭乗券を受け取ったり、出国や搭乗の手続きのガイダンスがある。その丁寧なこと。出発が遅れるので、昼食券が出た。

「しばらくは和食とおさらばだから」と、和食レストラン「京成友膳」で、昼食。先ずは生ビールでのどを潤す。アクは鰻定食。みやはお好み弁当。食事をしながら、「家を出てから１日経っているのに、まだ日本でウロウロしているのだよ」と、苦笑しながら話した。ゆったり旅とはいえ、さらに予定が大幅に遅れるのは、皮肉だ。

１５時２０分、搭乗開始のアナウンスがあり、１６時１０分、３時間半遅れで、やっと離陸した。
ミラノまでの飛行時間は、１１時間５０分。やっと旅が始まったのだが、移動と待ち時間、ホテル前泊で、草臥れてしまった。

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