アヤソフィア寺院の堂内．アヤソフィアの内部は、ブルーモスクに比べると、死んでいる。過去の遺物が、暗い闇の中に、敗残の姿をさらしている。モスク化するために塗られた漆喰が､あちこちはげてきたない。まして工事用の足場が天井までびっしりと組まれていて、それが静謐な雰囲気をぶち壊している。漆喰の下から見出されたモザイクが、わずかに永遠の光をたたえている。三脚を据えて撮ろうとしたら、だめだと言う。これは露光感度をいっぱい上げて、手持ちぎりぎりで撮ったものである。

アヤソフィア寺院のモザイク．アヤソフィア寺院内部に設けられた、石を敷いた斜面を、行ったり来たり、つづれ折りに登ると、寺院の２階に到る。そこは、窓から斜めに入る光を受けたモザイクが輝く、別の世界だ。

トプカプ宮殿キオスクの内壁．キオスクとは、日本では駅の売店のことだが、トルコ語の本来の意味では、邸宅のことだという。トプカプ宮殿には、お客さんをもてなしたりするための小さな宮殿があちこちにある。それがキオスクである。大きなソファーを壁際に置いだけの一部屋だけのこの小キオスクは天井や壁の内装がすばらしい。

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