03/4/6

　前回のカントー水上市場に、舟で行き交う人々を、橋の上から眺めていると、あきることがありません。無事出荷を終えて帰る、空荷の舟。これから市場へ出す作物をわずかばかりに積んだ舟。多分、自分の畑で穫れたものを、少額のお金に換えに行くのだろう。市場から仕入れてきた、さまざまの農産物を積んで帰る舟。手漕ぎの舟。エンジン付きの舟。さまざまです。

　手漕ぎの舟のことは、聞いていましたが、はじめて見ました。ヴェトナムでは、交差した二本の櫂を、船尾に立って漕ぐのです。櫂を立ち気味に水に入れ、体重をかけ、押す方向で漕ぎ、開き気味に抜いて、戻します。見ていると、なかなかいい漕ぎ方です。漕ぎ手は女性が多いようです。

　動力付きは、普通の船外機ではなく、エンジンと長いシャフトとその先のスクリュウが一体になったものです。スクリュウを入れる深さを、傾きでコントロールできます。底が浅い水路でも使えます。

　以下まとめて何カットかお見せしましょう。