02/5/27

　「ワールドカップ開幕まで、あと何日」と、毎日のように報道されています。その「何日」がひと桁になりました。伝統あるワールドカップの試合が、アジアで開催されるという、この歴史的瞬間と、ハイレベルのサッカーの熱戦を目の当たりに見ることができることを、心待ちしておられる方もいらっしゃいましょう。

　しかし、私たちは、その熱っぽさと、予想される報道の過熱ぶりにいたたまれず、日本をこの期間脱出することにしました。あの、日本が振るわなかった冬季オリンピックの時期、新聞もテレビも、その報道一色に染まって、居心地の悪い思いをしました。そのときに、それにもまして加熱するであろうワールドカップの時期には、日本にいたくない、と思い立ったのでした。

　さいわい、自由の身です。年に２回は海外旅行をしています。今年は３月にスペインへの旅をしたばかりですが、秋の予定を繰り上げて、このワールドカップの期間を留守にすることにしました。

　行き先はスイスです。以前から滞在型の旅をしたいと思っていました。毎日、この都市から次へと、めまぐるしく移動する旅でなく、一カ所にずっと滞在するタイプの海外旅行です。「ロングステイ」といわれています。調べてみると、スイスには、週を単位に、リゾートマンションを貸すシステムが発達しています。アイガーの麓の村、グリンデルヴァルトに２週間、マッターホルンの見える村ツェルマットに２週間滞在し、その前後にチューリッヒとジュネーブを数日訪れるという、二人旅を計画しました。

　これまでの、私たちの外国旅行は、どちらかというと歴史の古い都市を訪ねるというのが主眼の旅でした。美しい自然というのは、あまり眼中にありませんでした。今回は、これまであまり見向きもしなかった、自然対象の旅です。スイスは、暫時寄ったことはありましたが、まともに旅の対象にするのは初めてです。

　初めてですから、ごく月並みに、よく知られた観光地である、二つを滞在先に選びました。普通のグループツアでは、一日二日しか滞在しないであろうそれぞれの場所に、２週間じっくり滞在して、時には登山鉄道で高みに登り、あるいはトレッキングシューズを履いて、ハイキングをし、天気次第では、宿にいて、ゆっくりと本を読む、そんな時を過ごしてくるつもりです。

　パソコンは持っていきますから、インターネットに障害なくつなぐことができれば、スイスからの旅の便りを送ることができるでしょう。最近ＨＰに画像談話室を開設しました。その目的の一つは、旅先からの便りを、写真画像付きでここに書こうということでした。ＨＰそのものの更新は、しばらくお休みします。

　では、しばらく、みなさん、ごきげんよう。