アルハンブラ宮殿の素晴らしさは、その庭園にもある。また宮殿からの眺望にもある。宮殿の中と同じく、庭園でも水がテーマである。

宮殿からの眺望.　アルハンブラ宮殿の北西側のバルコニーからは谷を隔てて、グラナダの旧市街アルバイシン地区を望むことができる。スペインに来て、ずっとぐずつき気味だった天気が、この時はじめて晴れて来た。アルバイシンは、主として、イスラム系の人が住んだ地区で、カスバのような迷路都市をつくっている。その部分は画面を外れ、もう少し左側にある。右側の塔は、次の写真にあるパルタル宮の塔である。

パルタル宮の貴婦人の塔と前の池．宮殿のほかの部分が、外に対して閉じた空間を作っているのに対し、このパルタル宮は、開放的である。この池はさらに庭園へと続いている。

ヘネラリーフェの噴水．ヘネラリーフェはアルハンブラ宮殿から、谷一つ離れた高台にある離宮であるが、大部分は造園の粋をつくした庭園である。数多くの噴水、刈り込まれて壁をなしている植栽、色美しいバラなどの花々。地上に天国を夢見て造られたのだろうか。

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