マスペイン南部、シエラネヴァダの山をはるかに望む小都市グラナダの丘の上に、アルハンブラ宮殿がある。いまさら私が写真で紹介するまでもなく、みなさん、ごぞんじの美しい建造物である。あまりの見事さに息をのみ、私なりの撮り方を工夫しようもなく、月並みに写してきた。それでもお目にかけたい。

コマレス宮中庭の水鏡.　アルハンブラ宮殿を代表する風景であろう。コマレス宮と呼ばれる宮殿の中核をなす部分の中庭（アラヤネスの中庭と呼ばれる）には、長方形の池があり、そこに映るコマレスの塔の画像は、実に美しい。直線とアーチと、きちっとした線と対称の美。１４世紀のアラブ人は、並はずれた美的感覚を持っていた。

大使の間から中庭を見る．上の写真正面の室内から、中庭を見る。この部屋は玉座の間とも呼ばれ、政治の中心となった部屋である。アーチは複雑に加工された化粧漆喰で縁取られている。薄暗い室内から見る中庭の美しいこと。

ライオンの中庭．コマレス宮の隣にはライオンの中庭を中心とする女性のための宮殿がある。１２頭のライオン像が支える噴水を中心にした方形の庭を、多数の細い柱の並びが取り囲んでいるさまは、繊細な美しさをかもしている。

二姉妹の間．ライオンの中庭の北側の部屋が、そのように呼ばれている。天井は鍾乳石飾りという、洞穴で鍾乳石が垂れ下がっているさまを模した飾りがなされている。入り口はライオンの中庭に向かっている。180度魚眼で天井と入り口を含めて撮ってみた。

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