トレドについては、町の眺望を、フォトレターでお目にかけた。タホ川が、大きく屈曲して浸食してできた丘に、黄土色の石造りの建物が、積み重なるように立っている。その間を迷路の道が走る。そのたたずまいは、言葉でも、画像でも尽くせない。そこに行ってみるしか味わえない深く重いものがある。

トレド大聖堂を中心とする市街.　トレドは、スペインカトリックの大本山である。それにふさわしい堂々としたシルエットを持つカテドラルを中心に、数多くの教会、軍事要塞、病院、博物館などが集約している。グレコはスペインに来て以来、終生この町で描き続けた。

トレド市街地の道．迷路状の細い道が織りなすトレドの道のなかでは、比較的広い、カテドラル近くの道は、折からの雨に濡れて光っていた。

トレドを遠望するレストランで．トレドを歩き回ったあと、窓からトレドの町を一望できるレストランで、遅い昼食を食べた。重く沈んだトレドの町を見たあとだっただけに、静かで寡黙な食事時であった。

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