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07/10/12 ド イ ツ 旅 日 記 ２０ お 疲
れ 休 み の 一 日
旅の15日目 ４月26日（木） 休息の１日 賑やかな鳥の囀りで、目が覚める。一瞬、どこにいるのだろうかと戸惑い、寝過ごしたかと、跳び起きる。６時半。旅から帰ってきたのだと気付いて、ホッとする。今日は一日ゆっくり過ごし、旅の疲れをいやす日と決めてあったのだった。 夫が、コーヒーをペーパードリップで丁寧に入れている。夫は自分で湯を注いでコーヒーを入れるのを好む。ヒルダは一年前の来日のとき「儀式みたい」と評した。今回の私たちの滞在中、コーヒーは夫に任せたと、ヒルダはコーヒーメーカーを使わないことにした。豆は、エトリンゲンの専門店に行ったが、夫好みのコロンビア上質種はない。ふつうのブラジルのブレンドを使っている。 ヒルダはまだ起きてこない。コーヒーの香りが漂った頃、やっとお目覚め。まずは、テラスでコーヒーを飲む。満開の藤の花（ドイツ旅日記の目次ページにある、「ドイツ通信」の07/4/27分にある画像をごらんください）に、蜜を求める蜂が、せわしなく群れている。「蜂は、どこから集まってくるんでしょうねえ・・・。朝からよく働くこと」と、あかず眺める。
ヒルダと夫が、パンやハム、チーズを買うために村内のデリカテッセンへ出かけ、帰宅後、すぐに朝食。その後まもなく、「あなたの家に、日本人が滞在中なんだって・・・」と、ヒルダは近所の人に聞かれたとのこと。「デリカテッセンの女将さんが、話したのね。たちまちに知られるから、ほんとに、小さなコミュニティだわ。あなた方がなにをしているか、すべてわかっているのよ」と、ヒルダが苦笑する。「おや。それじゃ、散歩しながら、角の居酒屋の様子を覗き込んだことなんか、お見通しね」と笑う。このデリカテッセンは、村でたった一カ所、食料品が買え、レストラン、ビアガーデン、民宿を兼ねている。それで、村の社交場のようなものになっているのだろう。 テレビのスイッチを入れると、ＢＢＣニュースで、ジーメンスのスキャンダルが報ぜられている。「政界と経済界とのお金の絡みは、どこの国にもあるんだなあ・・・」と、言い交わす。 明日からヒルダがアーヘンへ行くので、留守中の分も含めての買い物をするために、隣町のスーパーマーケットへ。だいぶ溜まったペットボトルやビール瓶を持参する。１本 0.25 ユーロで返却する仕組みで、箱に入れるたびに、コインが出てくるのが合理的だ。 ２時頃、昼食。午後は比較的ゆっくり過ごす。夫はレンタカーの運転に慣れるため、「集落近辺でドライブの練習をするよ」と、出かける。しばらくして帰ってきて「なんとか、なりそうだよ」と。なんと、エトリンゲンまで行き、帰りには迷って、隣町まで行ってきたという。 夫はインターネットにつないで、自分のHPの掲示板（Aquarian's salon) に「ドイツ通信」を送ってきている。今日も書き込みをしていて、うまくいかないとぼやいている。「不適切な内容なので、書き込みを受け付けません」と警告が出る。何度か書き直してみたが、なかなかうまくいかない。散々チェックして、「雨に濡れて・・・」というのが、ひっかかっているらしいとわかる。「雨に打たれて」と直したら、すんなり送信できた。じつはこの掲示板にＨ系の書き込みが度々あるので、禁止語を登録することで対策をとっている。その禁止語に、「濡れ」を入れてあったのだ。このときは、登録した禁止語のせいで、書き込みがブロックされていることを忘れ、プロバイダーが書き込み内容をチェックをしていて、それが不適切と判定されているのだと思い、文章を書き換えたりしていた。何のことはない。自分で自分の書き込みを制限していたのだから、苦笑してしまう。 ８時頃、夕食。ホワイト・アスパラガス、茹でたジャガイモを中心に、つまみのチーズ・ハムなど（画像が前記「ドイツ通信」07/4/27分にあり）。シェリー酒、ビール、シュナップスと、飲み物はお好きに、揃う。 例のごとく夕食後の会話。エーファ夫妻の話から、熟年カップルの離婚が話題になる。日本では、妻が経済的に自立していないし、社会的な体面があって、離婚したいのに出来ない夫婦が多い。アメリカでも同じような理由はあるけれども、個人の意志が強いのではないか。ヒルダの場合、別居してから離婚するまでに時間がかかった。元夫のピーターが、どうして別れるのかが納得できなかったためだ。ヒルダは、「離婚しなかったら、早く死んでいたと思う」と言い、自立の意味を話す。エーファは20数年別居しているが、外向きには夫婦であることにしている。 12時過ぎに、就寝。 |
