2005年９月末から10月初旬、アイルランドへ旅行したおりに見た、この地の自然のすがた。さまざまな面を見せてくれるが、ひとことでいえば、荒涼の中の美しさともいおうか。山は、ごつごつとした岩肌に覆われ、谷は、さびしく通る人もまばらである。海は、際まで岩が覆い、海藻が堆積する。空には、雨雲が走り、降ったかと思うと、さっと晴れあがる。虹を見ることが多い。日の出前、空はあかね色に染まり、日没も美しい。そんな印象を何枚かの画像で。

　旅の詳細は、ホームページの『アイルランド旅日記』にあります。

　機材：ニコンD100、D50、レンズ： VR24-120mm、DX12-24mm

山　と　地　（１）

　スライゴー近郊のベンバルベン山。標高500m超のテーブル状の山。数キロにわたって平らな山頂が続く。

山　と　地 （２）

　コネマラ地方を貫く ドゥールー渓谷は、ヒースが生い茂り、人気のない荒涼とした街道。湖が点在する。アイルランド風の十字架は道標か墓標か。

山　と　地　（３）

　キラーニー近くのダンロー渓谷。馬車による峠越えの道。手前は「黒い湖」。

山　と　地　（４）

荒涼とした山を背中に、湖に面して、カイルモア修道院がある。もとは貴族の宮殿とか。観光スポットになっていて、ここだけは人の賑わいがある。

山　と　地　（５）

　岩だらけの土地に、石を積み、人は住む。しかし中には、住み続けられずに放置された家もある。めずらしく明るい日射しが廃屋を照らす。コネマラ地方で。

海　と　空　（１）

　ウェストポート近くのクレー湾。海藻が浅瀬を覆っている湾の両端を、虹の橋がつなぐ。

海　と　空　（２）

風が強い日。キンセール湾口から大西洋に向かって、風に逆らいながら出ていくヨットの群。海面は波立ち、銀色に輝く。ほとんどモノカラーの世界。

海　と　空　（３）

　湾の奥には遠浅の砂浜も見られる。弱く寄せては引く波と砂浜が見慣れない色と紋様をつくる。キンセール近く。

海　と　空　（４）

　岩が海岸まで迫った場所では、長年にわたり波が削り取ってつくった、不思議な自然の造形がある。アイベラ半島グレンベイ海岸にて。

海　と　空　（５）

　メキシコ湾流の影響で雲が発生しやすい。晴天が少ないが、その分きれいな朝焼け夕焼けに恵まれることが多い。コングの廃墟となった修道院跡で見た朝焼けは燃えているようだった。このあとすぐに雨となった。